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leicaの傘づくり #1 型を作成
型の用途は生地を裁断する際のガイドラインなのですが
実はこの型が傘のシルエットを決める要になります。
型の形が悪いと傘の開きが固くなってしまったり、
開いたときにお皿のように平らな傘になってしまったりします。
傘骨は生地を張らずに広げると円になるため、
三角関数に当てはめて型の三角形の大きさが求められます。
しかし、三角関数に頼って傘を作成してみてびっくり!!!!!
ヨボヨボでたるみのある傘になってしまうのです。。。😢
計算で求められる三角形は完璧ではありませんでした。
たるみの原因と考えられる箇所を調整して再度計算し、
傘を張ってみるの繰り返しをしていきます。
傘を作り始めたころはこの繰り返しが楽しくもありつつ、
答えが導き出せないもやもやとの葛藤でした。
何度も失敗を繰り返しても理想的な型を出せなっかたので、
昔から日本の洋傘を作っている職人さんの型をみると、
きれいな直線の三角形ではなく緩やかなカーブがかかっており、
どのようにしてカーブを計算しているのか伺うと、
「感。計算で求めるよりも自分の感覚で形を作っていけば良い。」
そんなことをおっしゃっており、
「自分が思うようにやってみなさい。」
とアドバイスを頂きました。
なんてアバウトなアドバイスなんだろう、と思いながらも、
数字と睨めっこを続けるよりも楽しく作業できた方が良いと考え、
緩やかなカーブの型をまねつつ、理想の形に近づくであろう形を
自由に作り始めたところ、現在の型にたどりつきました。
型の形が決まったら、木におこして完成です。
傘骨のサイズに合わせていくつか型を備えています。
とはいえ、型に沿えばよい傘が必ずできるわけではなく、
生地の性質や傘骨の強度、露先のサイズに合わせて微調整を加えて
傘を完成させています🐈
色々な傘を作っていく上で、微調整だけでは完成しない傘があれば
また新しい型を作っていくため、今後どんどん増えていくでしょう。。
傘を差したときに、三角形の真ん中少し上のあたりが少し落ちていて、
三角形の底辺2点を結ぶラインが弧を描いている傘が、私が求める形です。
シルエットがきれいな傘を差すことで暑い日差しを避けるとき、雨よけの時に
少しだけおしゃれで楽しい気分になって頂けたら嬉しく思っています😊